刑事施設等における死亡事例

刑事施設内における未決拘禁者の死亡件数

法務省が公表している矯正統計の[休養患者]>[死亡者の病名別 年齢]によれば、刑事施設内における未決拘禁者の死亡件数は以下の通りです。

2015年2016年2017年2018年2019年2020年2021年2022年
病死22件17件23件26件26件27件33件28件
自殺18件11件14件3件7件12件13件13件

留置施設(警察署)及び刑事施設(拘置所)内における未決拘禁者の死亡事例

各種報道をもとに、留置施設(警察署)及び刑事施設(拘置所)内における未決拘禁者の死亡事例をまとめました。2023年以降のもののみを対象とし、受刑者に関する事例を含みません。

(2024年2月26日最終更新)

時期勾留施設地位・属性等内容
2023/1/22兵庫県警甲子園警察署被告人
39歳男性
2022年10月に詐欺罪で逮捕・勾留され、1月に入ってから2回嘔吐物に血が混じるようになり救急搬送されたが、軽症と診断されていた。
2023/3/16高知刑務所被告人
50代男性
精神疾患があり投薬治療を受けていたところ、3月14日定期診察中に突然意識を失い、心肺停止。1時間後に死亡が確認された。
2023/4/16警視庁高島平警察署被疑者
19歳男性
大麻取締法で4月13日に逮捕後、持病の糖尿病で容体が悪化し、16日朝に搬送先の病院で死亡。15日の時点で血を吐き、自力で歩けない状態に陥っていた(今年2月2日、高島平署の留置場管理責任者らが業務上過失致死容疑で書類送検)。
2023/4/24千葉県警千葉東警察署被疑者
23歳男性
9月に逮捕されてから半年余り拘束中、意識を失っているのが発見され病院に搬送されたが1 時間半後に死亡。前日に体調不良を訴えていた。
2023/4/29茨城県警下妻警察署被疑者
29歳男性
出入国管理法違反(オーバーステイ)の疑いで勾留中に死亡。司法解剖の結果、敗血症の可能性が高いとされた。
2023/5/5千葉刑務所被告人
70代女性
単独室に収容されていた女性が吐血し、意識不明となり、搬送先の病院で死亡。
2023/5/22埼玉県警大宮警察署被疑者
81歳男性
5月18日に逮捕され、留置保護室で勾留中の男性が、呼吸や脈拍のない状態で横たわっているのを発見され、搬送先の病院で死亡。
2023/6/10大阪府警本部被告人
50代男性
覚醒剤取締法等の罪で起訴され勾留中の男性が、うっ血性心不全で死亡。
2023/6/16茨城県警本部行方警察署被疑者
44歳女性
6月11日に窃盗の容疑で逮捕され、15日午後10時半頃、口から泡を出し意識不明となっているのを発見された。翌16日午前7時に再び意識をなくしている女性に署員が気づき、病院搬送されたが、約1時間後に死亡。
2023/7/7兵庫県警兵庫警察署被告人
33歳男性
7月6日午前0時半頃、単独室内のトイレの扉で首をつっている状態を発見された。
2023/8/12長野県警諏訪警察署被告人
30代女性
留置場内で横になっているのを発見され、搬送先の病院で死亡が確認された。報道時点で死因不明。
2023/9/2千葉県警市川警察署被告人
80歳男性
8月9日に逮捕。うつ伏せになっているのを発見され、搬送先の病院で死亡した。
2023/9/6名古屋拘置所被告人
60代男性
ステージ4のがんと診断され、投薬治療中に死亡。収容されていた単独収容室で呼吸をしていないのに職員が気づいた。
2023/9/29北海道警札幌西警察署被告人
58歳男性
札幌拘置所への移送中に体調が急変し、搬送先の病院で死亡。持病があり、よだれをたらしているのを職員が確認したところ、呼吸をしていなかった。
2023/10/29茨城県警水戸警察署被告人
76歳男性
8月28日逮捕。傷害罪で起訴後勾留中に、10月28日午後8時頃胸の痛みを訴え、病院に搬送され診察を受けた。その後留置場内で再び異変があるとして救急搬送され、29日午前0時20分死亡。
2023/10/30埼玉県警草加警察署被疑者
71歳男性
道交法違反(酒気帯び運転)の疑いで逮捕勾留中、体調に異変があるとして病院に搬送されたが、死亡(報道時点で死因不明)。
2023/11/28宮城県警泉警察署被疑者
51歳男性
脅迫の容疑で11月17日に逮捕され勾留中、同月27日に体調不良を訴え、仙台市内の病院を受診したが、医師の判断で留置場に戻った。しかし、その後28日に仰向けで呼吸していないのを発見され、搬送先の病院で死亡。
2023/12/15名古屋刑務所被告人
49歳男性
控訴審係属
強盗殺人罪で死刑を宣告され、控訴審係属中。2月に末期がんを宣告され、その後病状が悪化し死亡。
2023/12/16神奈川県警伊勢崎警察署被告人
52歳男性
傷害と銃刀法違反の疑いで起訴後勾留中。拘置所への移送を前に12月13日午前に医師の診察を受けていたが「異常なし」と診断されていた。ところが、その日の昼食後に留置場で倒れ、緊急搬送先で死亡。複数の疾患を抱え投薬治療中だった。
2023/12/23埼玉県警草加警察署被疑者
54歳男性
覚醒剤取締法違反の罪で逮捕後勾留中。12月19日深夜に体調不良で一度は病院に搬送されたが入院不要との診断を受け、留置施設に戻った。同月23日に容体が急変し、搬送先の病院で死亡。
2024/1/8千葉刑務所被告人
50代女性
単独室に収容中の女性が死亡。精神障害や行動障害があるとして投薬治療を受けていた。1月8日午後8時50分頃、布団を被らずうつ伏せの状態で見つかり、搬送先の病院で死亡。
2024/1/25群馬県警佐野警察署被告人
26歳男性
道交法違反の罪で勾留中、体調に異変をきたし、搬送先の病院で死亡。新型コロナウイルスの疑いと発表された。