イノセンス・プロジェクトとは

「イノセンス・プロジェクト」は、DNA型鑑定等の科学鑑定によって刑事事件における「えん罪」を晴らすための民間の活動で1990年代にアメリカで始まりました。
アメリカには、ロースクールや弁護士事務所を拠点に、60以上の「イノセンス・プロジェクト」と同様のコンセプトの団体があります。現在ではDNA型鑑定以外の科学鑑定や自白・供述の検証を通じたえん罪の救済が行われています。1989年以降、これらの団体などの取組みによって、アメリカでは3000人以上の「えん罪」が晴れています。
イノセンス・プロジェクトの活動から明らかになったえん罪原因の究明を背景に、アメリカの各州で捜査手法が改善されたり、死刑が廃止されたりする動きが進んでいます。最近では、えん罪を究明する部門を設けて事件の調査に取り組む検察庁も増えています。
イノセンス・プロジェクトの活動はアジア、ヨーロッパなど世界中に広がっています。
そして、イノセンス・プロジェクトの日本版として立ち上がったのが、私たちの団体です。

イノセンス・プロジェクト・ジャパンの活動

イノセンス・プロジェクト・ジャパンは、被告人・(元)受刑者・ご家族・支援者・(元)弁護人などから支援の申し込みを受けて、DNA型鑑定などの科学鑑定により、「えん罪」であることを明らかにできるかどうかを検討します。この検討の中で、構成メンバーの科学者や法学者への相談、弁護士の間での議論を経て、支援基準に合致していれば、支援決定を行います。その後、協力する科学者のネットワークを利用して、協力科学者に依頼をしたり、専門家を紹介したり、鑑定に関するアドバイスをします。ケースによっては、構成メンバーの弁護士が再審請求等を行うこともあります。 なお、支援にあたって報酬は受け取りません。イノセンス・プロジェクト・ジャパンは、えん罪事件の当事者と弁護人を、無償で支援します。

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