【学生ボランティア(立命館大学・龍谷大学・近畿大学)】2月28日に岐阜刑務所を参観しました。

立命館大学IPJ学生ボランティアのメンバーを中心に、他の大学のメンバーも加わって、長期刑の方々中心に収容されている岐阜刑務所の参観を行いました。えん罪で長期間収容された経験を持つえん罪被害者の方もいらっしゃるため、どのような環境で収容されていたのかを知ることが第一の目的でしたが、それ以外にも色々な学びがありました。その感想の一部をご紹介します。

●今回、岐阜刑務所を見学させていただき私はたくさんのことを感じ、学ぶことができました。

まず、実際に収監者の方が寝起きされている部屋を見せていただいた時、部屋には畳が敷かれていて、比較的大きな窓があって日光を浴びることができるようになっていて、私が想像していたドラマなどでよく見る冷たくて硬い床に小さくて壁の上の方に小さな窓がついている部屋とは異なっていたことに少し驚きました。しかし、刑務官の方のお話などから収監者の方が運動、食事、通信、入浴などの生活の様々な自由を制限されている自由刑としての一面もしっかりと感じられました。

また、刑務官の方のお話の中で、刑務官の高齢化により将来は人手不足が問題になってくること、さらに収監者の方の平均寿命が高くなるにつれて介護が必要になって、刑務官の負担が増えることが考えられるという実情をお聞きしました。これは認知されにくい問題で、私自身も考えたことがなかったものの、日本の治安維持のため重要な問題であるため、まずはこのような実情を多くの人に知ってもらうことが必要であると考えます。(立命館大学・S.S.)

●普段見ることのできない刑務所内での生活の様子や、設備を見ることができ、非常に勉強になった。刑務所の組織についても学ぶことができ、一言に刑務官と言っても様々な役割があるということを知った。実際に施設内へ入り、説明を聞くことで、自由が制限される生活を実感することができた。(立命館大学・小杉粋平)

●最も印象に残っているのは、受刑者の方が笑顔で野球をされていたことです。同じ人間なので当たり前ですが、たくさん笑いながら遊び、あの方々の中に重い罪を犯した人がいるとは考えられませんでした。矯正施設がその役割を果たした結果なのか、それとも犯罪をした当時の環境があまりにも劣悪で刑務所が彼らにとってより良い環境だったために本来の自分を取り戻したのか、何にせよ、環境次第で犯罪は減らせるのではないかと改めて感じました。(立命館大学・O)

●滞在三時間の間に、厳格な警備の下、独居、作業場、医務室(X線、歯科治療の機器配置)、運動場等の丁寧な説明をして頂きました。刑務官による質疑応答の時間では、定員を下回る職員数、限られた予算、更には社会からの厳しい受刑者に対する処遇(逃走、自殺)のあり方を熱く語られていました。学生からの質疑応答で多かったのが、受刑者の自殺でした。刑務官からの説明では、夜の巡回を一人で行っている現状にあり、一人一人の心情を予め察する事は到底無理があるように感じました。ただ、自殺後に判明する事として、家族など他者との文面に“疲れた”と記載がある事が見受けられたそうです。(近畿大学法学部・Y.I)