令和6年4月11日 参議院法務委員会 鈴木宗男議員による質問

被疑者の認識と異なる弁解調書の作成

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  • 鈴木宗男君
     少なからず私も、主計の方にも何ぼでも働きかけはしたいと思っていますし、恐らく超党派でそれは応援団ができると思いますから、要は大臣が絵を描かぬ限り動きませんから、ここは是非とも大臣にはスピード感を持って取り組んでいただきたいと、こうお願いをする次第であります。
     刑事局長さんにお尋ねいたしますが、前回、私が三点、四点ほど調査お願いをいたしました。いわゆる弁解を録取しないで自白したような弁解録取書が作成されたということで、その検察官について最高検の監察指導部に調査が要請されたというようなケースがあるかということをまず尋ねましたけれども、これはどうだったでしょうか。調査をするということになっておりますので。
  • 政府参考人(松下裕子君)
     お答えします。
     四月九日の委員会におきまして、委員から、弁解録取手続で被疑者が自白していないにもかかわらず自白しているかのような内容の弁解録取書を検察官が作成したとして、監察指導部に申入れがされた事案があるかどうかという御質問いただいた。
     前提といたしまして、個別の監察案件の内容については様々な理由から基本的に公表は前提としていないものと承知しておりますけれども、事案の特定等に至らない範囲であえてお答えをいたしますと、御指摘のような申入れがされた事案があるということは確認できました。
  • 鈴木宗男君
     刑事局長、いつもこれ法務省、これ大臣も引用していますけれども、個別の案件と言うんですが、私は個別の案件は聞いていないんです。いいですか。ここはしっかり受け止めてください。あったかないかを聞いているんですから、何でそこで個別という言葉が出てくるんです。私は個別のことは聞いていませんよ。そういうことがあったかどうかということを聞いているんですから、ありましたなら、ありましたでいいんじゃないんですか。個別という、何でそれに前段付けるんです。
     これ、委員長、その聞いていないことは私は答えてもらわなくていいんですから。個別の案件ならば答えられないんですから。個別なんて言っていないんですから、ここは今の答弁の個別というのは外してください。
  • 政府参考人(松下裕子君)
     失礼いたしました。
     個別のことについて申し上げられないんですが、あるかないかというお尋ねですと、あるということを申し上げるつもりで個別と言ったものでございまして……(発言する者あり)はい、失礼しました。ありました。
  • 鈴木宗男君
     そこで、録音、録画されていない在宅の被疑者の取調べで、被疑者が言ってもいないことを調書に取ったり、一部を切り取って事実を歪曲して調書に取ったということで弁護人から抗議を受けましたかということもお尋ねしました。
     これはどうだったんですか。こういう抗議がありましたか。あった件はありますか。
  • 政府参考人(松下裕子君)
     個別ではないということでよろしいんですよね。
     前回の委員会でそういった御質問を受けまして、そういったことがあったかなかったかということですが、そういうことがあった、そういう例もあったと承知しております。
  • 鈴木宗男君
     あったということでよろしいですね。

検察が被疑者の勤める会社に対しわび状の提出を要求した事件

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  • 鈴木宗男君
     次に、特捜部の検察官の取調べについて弁護人が最高検に抗議をしたのに対して、特捜部側がその被疑者の会社の社長を呼び付けて、書面を撤回しろとかわび状を出せというようなことを要求して、実際にわび状を出させた、そういう事例があるかということをお尋ねしました。
     この点についてはどうでした。
  • 政府参考人(松下裕子君)
     お答えします。
     前回のお尋ねは、刑事裁判の被告人が最終陳述において、今委員が御指摘のような、特捜部の検察官の取調べについて弁護人が最高検に抗議したところ、検察が被疑者の会社の社長を呼び付けてわび状を出せと要求して、わび状を出させたことがあったかどうかと、という最終陳述をしたかどうかと、したということがあったかどうかというお尋ねでよろしいですか。
     お尋ねを受けまして報道やインターネットなどを検索いたしましたところ、公判において被告人が委員の御指摘と同様の主張をしたというふうに言われているものがあることは把握をいたしました。(発言する者あり)お尋ねを受けまして報道やインターネットを検索いたしましたところ、公判において被告人が委員の御指摘と同様の主張をしたと言われているものがあることは把握をいたしました。
  • 鈴木宗男君
     いわゆる最終陳述で今私が質問したようなことを言ったということは確認されたということですね。
  • 政府参考人(松下裕子君)
     言ったということを確認したといいますか、正確に申しますと、報道やインターネット等を検索いたしましたところ、そういうふうに被告人が御指摘のようなことを言ったということが、と言われていることがあることを把握したということでございます。
  • 鈴木宗男君
     刑事局長、報道やインターネットって、それどういう話ですか。
     私は、公判で、公判で最終陳述で言われた話をしているんですよ。それが何で報道だとかインターネットという話が出るんです。それを教えてください。私は、公判で言ったことの確認なんですよ。それが何で報道だとかインターネットという話になるんです。
  • 政府参考人(松下裕子君)
     お尋ねを受けまして、そういったことが公になっているんですから調べてくださいという御指摘があったと思うんですけれども、その上で今のような形で調べたということでございます。
     個別の事件で個別の被告人がその公判においてどういうことをおっしゃったかということについては、まさに個別の事件の話でございますので、それはお答えを差し控えたいと存じます。
  • 鈴木宗男君
     刑事局長、公判ですよ。これは記録に残っているわけですから。だから、公判で、最終陳述書で、実際にわび状を出せと言われたと、これは明らかになっているんですよ。
     私は、何の事件だとかこうだとか言っていないんです。公判ですから、これは。この委員会と同じ公のものですよ。だから、報道もインターネットも何も関係ない話を何で言うかというのが不思議なのと、確認していると言ったら、簡単じゃないか、検察官も言っているわけですから。それを何でそういう回りくどいような話をして。
     これ、小泉大臣、どう思います。私は、公判でそういうことを言ったかどうかというのを確認してくださいということを前回言って、大臣も、それじゃ調査させますと言いました。私は、何もその具体的な事件がどうのこうのを言っているんじゃないんですよ。そういう公判でのことがあったかどうか調べてください、確認してください、そこで大臣も調査します、こういうことになっているんですよ。
     これ、大臣、今のやり取りを聞いていて、刑事局長の答弁、まともだと思いますか。いやいや、ちょっと待ってください。私は大臣に聞いている。
  • 国務大臣(小泉龍司君)
     意図的ではなくて、少しやり取りの食い違いがあったかに思います。
     限られた時間の中で何かそういうものを探そうと、取りあえずできることをまずしようということで、マスコミの報道ですか、そういうものを検索して、まずは第一段階で御報告を申し上げたというふうに考えております。
  • 鈴木宗男君
     大臣、公判で言った話があるかないか確認してください、確認すると言いました。
     じゃ、今いみじくも刑事局長は、インターネット、報道という言葉まで、私の聞かないことまで言いましたけれども、インターネット、ユーチューブで流れていますよ。名前を出すのはちょっと今の段階で抑えておきますけど、出ていますよ。それは、皆様方も知っているような人がきちっとその解説されていますよ。にもかかわらず、なぜ、刑事局長、そういう奥歯に物の挟まったよりも、ばかにした答弁ですよ。
     前回の委員会で調べると言ったら、調べた結果、あったかないかと、それが答弁じゃないですか。余計な、インターネットだとか報道を見る限り云々なんという話、枕言葉を使っていますけれども、必要ないんですよ。
     もう一度聞きますよ。
     私は、前回で聞いたのは、公判の最終陳述で言われた話をきちっと文章で読んで言っているんですよ。だから、それがあったかないか、確認されたかどうか、それを大臣も調査しますと言ったわけですから、その答弁を聞いているんです。もう一度答えてください。
  • 政府参考人(松下裕子君)
     お答えいたします。
     前回の委員会での御質問については、そういった事案があるかどうかということについていろいろ調べられるでしょうというようなお話があって、あるかないかということをまず取りあえず調べようということで調べたものでございまして、御質問の趣旨をきちんと酌めていなかったことはおわびを申し上げますけれども、今申し上げられるのは先ほどお答えしたとおりでございます。
  • 鈴木宗男君
     刑事局長、前回の私の質問は、特捜部の検察官の取調べについて弁護人が最高検に抗議したのに対し、特捜部側がその被疑者の会社の社長を呼び付け、あるいは書面を撤回しろとかわび状を出せというような要求をし、実際にわび状を出させたということが刑事裁判での被告人の最終陳述で明らかにされました。
     これ、公判でも明らかになっているんです、大臣。私は、明らかになっているものだからその確認をしているんです。だから、このような事例があったということを局長は把握していますか、これが議事録に載っている私の質問ですよ。それについて正直に答えてくれればいいんです。何も言葉の遊びをする必要ないし、もう時間のこれ無駄なんですよ。
     そこで、局長は当時、突然のお尋ねですけれども、私は承知しておりませんと。そこで、また私は更問いで、これも局長、調べていただきたいと思います、これは公になっている話でありますから、これは是非とも調べていただきたい、これも次の委員会までに答弁をお願いいたしますとなっているんですよ。無駄な時間使わないですぐ答えれる話なんですよ。
     これ、大臣、私の言っていることに無理ありますか。私は事実にのっとって言っているんですから、正直にだけ答えてもらえればいいんですよ。今の刑事局長の話は、次に対する構えの答弁であって、私は極めて失礼な話だと思っています。
     私も政治経験ないならば、今の局長の答弁で結構ですよ。私はそれなりに検察と向き合って、今も検察と向き合っている男ですから。私は、何もでたらめ言っている話じゃない、事実を述べているだけでありますよ、これは。大臣、これもっと正直に答えるように督励してください。質問に答えていないんですから。
  • 政府参考人(松下裕子君)
     お尋ねは、現在公判係属中の個別事件の捜査、公判に関わる事柄でありまして、関係者の名誉、プライバシー等にも関わりますし、裁判所の判断にも不当な影響を与えかねないことから、本来はお答えを差し控えるべきことかなと存じますけれども、委員会の場で繰り返し御質問いただいているということ、また、公開の法廷における事柄についてのお尋ねであること、また、報道等の一部で発言が公にされているということでございますので、改めてきちんと確認をしてお答えをしたいと思います。
  • 鈴木宗男君
     大臣、これもう時間の、スピード感が求められる話であって、前回の委員会で調べると言った、今また再度調べますという話は、これ、大臣、常識で考えてどうです。難しい話じゃないんですよ。この点、大臣、しっかりと、大臣の指揮下にある組織なんですから、こういった委員会での話は正直に、これはもうテレビ見ている人もたくさんいるんです、これは、国会の委員会中継を。私は、ここは政治家がまた試される場面でもありますから、私は看過できないんです。この点、大臣、しっかりと指導してもらいたいし、大臣の頭づくりというか考えをお聞きしたいと思います。
  • 国務大臣(小泉龍司君)
     今回の件は対応が適切ではなかったと思います。心からおわびを申し上げます。そして、また調べて御報告をしたいと思います。
  • 鈴木宗男君
     終わります。