令和7年5月15日 参議院法務委員会 川合孝典議員による質問

電子データについての罪証隠滅のおそれの有無の判断

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  • 川合孝典君
     なるほど。
     そうした今の御説明を前提として、罪証隠滅のおそれがなくなったときと判断するのはどういうときなんでしょう。
  • 政府参考人(森本宏君)
     捜査、公判、様々な段階がございますので、いろんな時点が、事案によって違うと思いますけれども、例えばこれまで実務の中でよく言われてきましたのは、捜査しているうちはそれはそうかもしれないけど、起訴ということが行われた以上は、もう罪証隠滅のおそれはなくなったとは言えないけど薄くなったんだから、例えばもう保釈とかそういうものを含めていいよねとか、あるいは証拠開示がなされた段階であるとか、主要な証人の取調べが、証人尋問が終わった段階とか、実務上はいろんなことが言われて、いろんな段階でその事案ごとに、そういう節目節目ごとに、ここまで来れば罪証隠滅のおそれは低くなったというようなことを認めて、例えば保釈なりなんなりというものが次のステップに入っていくというようなことが実務上行われておりましたので、そういうある意味、捜査、公判の節目ごとに、もう罪証隠滅のおそれはなくていいよねということを判断していくということになろうかと思います。
  • 川合孝典君
     今の御答弁、実はこれまで何度か聞いて、なかなかそこまで具体的にお話しいただけてなかった部分を今答弁いただいたんですけど。
     私がこのことを取り上げさせていただいた理由というのは、ボタン一つでデータを消すことができる、したがって、そうならないように、要はある程度証拠が確保できるまでの間は秘密保持命令をしっかり出して証拠の保全を行うという考え方自体はよく分かるんですけど、つまりは、SNSやITでつながっている情報というのは無限に広がっているという意味でいけば、どこかできちっと線引きをしておかないと、永久に罪証隠滅のおそれはなくならないんですよ、正直言って、どこまででも広がりますから。と考えたときに、結局その秘密保持命令を出して情報主体が何を取られたのかも分からない状況というものを、結局、捜査機関がまず納得して満足して、要は証拠集めが終わるまで絶対に手放さないという話になると、要はそれが長期化してしまう可能性というのが否定できないというか、恐らくそうなってしまうだろうということを危惧しております。
     電子データというのは、一回取ったデータはそのデータ自体はもう改ざんできないわけですから、その周りの人たちがその取調べや証拠集めが行われているという事実を知って消しに行くというのは別の作業ですから、取った情報自体はいじれないという意味で考えたときに、その罪証隠滅というものをどこまで考えてやるのかというと、有体物じゃなくてデータで、しかもデータをデータの状態で持ってきているわけですから、それを今更改ざんすることはできないわけで、となったときに、具体的にどういった考え方をするのが最も適切なのかということは、ここもやっぱり整理する必要があるというふうに思います。