【ニュースレター】vol.22を配信しました!

IPJ連続セミナー 最終回は8月3日!

日本・韓国・台湾の刑事司法 

―比較して見えてくるものとは?―

日本の刑事司法を世界から見たら、どう見えるのでしょうか。

 本連続セミナーでは、日本と同じく東アジアにあり、日本法を基礎として刑事司法制度を作ってきた韓国と台湾の刑事司法の現状を学びます。

 各国における捜査手法・法科学と鑑定の体制・再審制度を概観し、その先進的な状況を明らかにする報告をとおして、日本のえん罪防止に何が必要かを考えます。次回はいよいよ最終回です。是非、奮ってご参加ください!要お申込み・無料です

【日時・内容】

■第3回  捜査のあり方
2024年8月3日(土)am10:00-12:00
講師:安部祥太(関西学院大学法学部、IPJメンバー)
コメント:西愛礼(大阪弁護士会、IPJメンバー)

【お申込み方法】
こちらからお申込みをお願いします。後日、ZOOMのURLをお送りします。

【主催】
一般財団法人イノセンス・プロジェクト・ジャパン お問い合わせはこちらから

第1回セミナー動画「再審制度の現状」はこちらから

第2回セミナー動画「法科学と鑑定制度」はこちらから

IPJ活動報告

1)支援状況

新規申込件数:5件(5月)、9件(6月)

審査中件数 :38件

現在支援件数:4件


2)今西事件

 8月28日14時からキャンパスプラザ京都(京都駅から徒歩5分)にて今西事件シンポジウムを開催します。現在、シンポジウムに向けて、大学を越えてオンラインでミーティングを行い、準備を進めています。IPJが支援する今西事件について皆様と意見交換したく、8月28日はぜひ会場にお越しください!まもなく参加申込を開始する予定です。皆様とお目にかかれますことを楽しみにしております!


3)神戸質店事件

 現在、弁護団は、再審請求書の作成に取りかかっています。定期的に会議を設けて事件について議論をし、専門家の先生のご意見も伺いながら、再審請求に向けて一歩ずつ準備を進めています。一日でも早く緒方さんのえん罪を晴らすことができるよう全力を尽くしたいと思います。

〈神戸質店事件弁護団〉

readyfor プロジェクト 終了のご報告

 IPJは、2022年10月より<「えん罪」のない世界へ!専門家による、えん罪立証への無償支援を広げたい>というタイトルで、readyforサイトにてプロジェクトを進めてきました。このたび、プロジェクトが2024年7月1日に完了するにあたり、プロジェクトの経過、成果、支援金の使途、これからの計画について上記サイトに終了報告を掲載しました。

 多くの皆様にご支援をいただいた結果、一般財団法人となったIPJへの相談件数は、年間100件超に増えました。また、プロジェクト開始時点に皆様にご紹介した今西事件は、専門家のご協力を得て、力強く弁護活動を行うことができ、本年11月28日に大阪高裁にて控訴審判決が言い渡されます。ご相談の中から、今西事件に加えて2件を新たに支援する決定を行いました。1件は現在、第一審が進行中で、もう1件は再審請求を行う予定です。無罪判決確定に向けて、支援を強化する予定です。

 また、「社会への情報発信」 として、様々な啓発セミナーを開催するとともに、各種団体の行うセミナー等に協賛する活動も行っています。とくに、2023 年6月から、世界的な人権団体であるヒューマン・ライツ・ウオッチ(HRW)と共同で、「ひとごとじゃないよ!人質司法」プロジェクトを立ち上げました。罪を否認したり黙秘したりする被疑者・被告人の身体拘束が長期化するという日本の「人質司法」のあり方を問うために、人質司法のサバイバーの皆さんのご協力を得て、メディアや社会に発信するとともに、司法制度をより良いものにするための活動を強化し、司法改革に向けた取組み等も継続して展開しています。また、6月27日に開始した、人質司法解消に向けたオンライン署名には、賛同団体として参加しています。

 クラウドファンディングやIPJサポーターとして寄付をくださった全ての皆様に、心よりお礼申し上げます。ひき続き、ご支援をいただけますよう、よろしくお願い申し上げます。

 ※終了報告中の数字等は2024年6月の情報です。

 IPJへのご支援方法には、いつでも寄付できる 一時寄付と、クレジットで継続的に寄付ができる マンスリーサポートがございます。

社会貢献者として日本財団賞を受賞!

 公益財団法人社会貢献支援財団様より、第61回日本財団賞をいただくことが決まりました。IPJの活動が、社会的に意義のあるものと認められたということだと思われます。今月末の表彰式には、理事長ほかメンバー3名が参加します。式典の様子など、次号以降のニュースレターで詳しくお伝えします。

学生ボランティア活動報告

1)京都女子大学

 6月19日に京都女子IPJ学生ボランティアとして京都地方裁判所で裁判傍聴と庁舎見学会に参加しました。法廷に入った時、大学の模擬法廷とは異なり張り詰めた空気を感じました。誰もが傍聴でき公平で対等に裁判が行われていることが伝わり、開かれた司法なのだと改めて実感しました。(2回生 M.T.)

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2)立命館大学

 立命館大学IPJ学生ボランティアでは、7月2日に今年1回目の勉強会を行いました。今回は、袴田事件・湖東事件・布川事件・足利事件・大川原化工機事件の5つのえん罪が起きた事件について、班ごとにまとめて報告を行いました

 今回の勉強会では、(1)事件概要 (2)有罪の決め手 (3)無罪の決め手(4)えん罪の原因 (5)えん罪を防ぐための方法の5つの観点からそれぞれの事件を考え、えん罪に対する理解を深めるとともに、学生間の質問交流や森久先生からの更なる講義を受けることで刑事法を中心とした知識も身につく会となりました。

 特に、多くの班からえん罪の原因として挙げられたのは、検察側からの証拠の不開示でした。そのため、えん罪を防ぐためには主に証拠の開示が制度化されることが重要だと考えられました。また、取り調べや自白を問題とした事件もあり、えん罪を防ぐためには様々な面からの刑事司法制度の改革がなされていく必要があると感じました。(I.F.)

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