京都女子大学IPJ学生ボランティアは、2月3日に京都地方検察庁を訪問し、庁舎内を見学し、模擬捜査を体験しました。
庁舎内の見学では、司法面接室と取調室の違いなどについて学びました。特に、司法面接室では、供述心理学を取り入れた聴取方法や、別室でのバックアップ体制など、子どもへの配慮が徹底されていることが印象的でした。
模擬捜査では、弁解録取の手続きの実演を拝見しました。その中で、「弁解録取手続きは、被疑者が犯人ではない可能性を確認するためのものである」という言葉が強く印象に残り、被疑者の権利を尊重しながら手続きを進めることの重要性について、改めて深く学ぶことができました。
今回の見学を通して検察の職務への理解が深まり、将来の進路を考える上で貴重な経験となりました。
参加した学生からは、以下のような感想がありました。
①庁舎内を見学させていただき、司法面接室と取調べ室の違いを体感しました。司法面接室は、暗示を避け、緊張を和らげ、記憶のまま証言してもらうために、心理学的観点から考えられた仕組みになっていることを学ぶと同時に、室内に入った瞬間の柔らかい雰囲気を肌で感じることもできました。
②検察官の方が「犯罪を憎む気持ちを人に向けてはいけない」と話していたのが印象に残っています。一つ一つの事件に向き合い、社会正義の実現を目指すという大きな目標を掲げて取り組むことで広い視野で犯罪と向き合うことができるのだなと感じました。
③模擬捜査(弁解録取)では、最初に被疑者を犯人と決めつけていた自分自身がいたことに驚き、被疑者の話を聞くことで見え方が変わってくるところを目の当たりにして、思い込みの怖さと多方向から事件について考える重要性を改めて感じさせられました。
④模擬捜査では、検察官の方と検察事務官の方による弁解録取手続きの実演を見せていただき、検察事務官が捜査の進行を支え、法的な整合性を保ちながら証拠を取り扱う重要性を実感することができました。
⑤検察官や検察事務官の方から、仕事内容や仕事のやりがいなどについてのお話を実際にうかがったり、さらには司法面接室の見学などをさせていただきました。大学の講義で学んできたものを直接目で見ることができ、非常に貴重な経験になりました。
今回の見学を通じて、検察庁で行われる様々な手続きが、法律に基づいて厳格に進められていることを改めて実感しました。実際の現場を見学し、模擬の手続きを実演していただくことで、書籍や授業だけでは得られない経験ができました。この経験を活かし、今後も司法制度についてより深く学んでいきたいと思いました。
(京都女子大学 3回生 A.K)
*当サイトの内容、テキスト、画像等の転載や複製を禁じます。