少年院に参観に行きました!

IPJに所属する学生27名で浪速少年院へ参観に行きました。

参観では、初めに、浪速少年院の歴史や日本の少年院での処遇の目的、少年院の種類、入院してから出院するまでの流れなどについて詳しくお話を伺いました。

特に、出院後の生活を円滑に進めるための指導についてのお話で、内定をもらっている少年又は修学が決まっている少年が、出院する少年の約6割だということに驚きました。浪速少年院では平成30年に高等学校卒業程度認定試験重要指導コースを設置し、職業指導の種類は現在、5種類あります。つまり少年たちは6通りの選択ができるということです。将来のことを考える上で、高等学校卒業程度認定を取得し、卒院後に大学で勉強することは、さらなる少年の選択肢を増やすことにつながると思いました。少年が更生して社会復帰できる世の中を作るために、少年院で働いている方々は、日々、少年に愛をもって指導しているのだなと感じることが出来ました。

お話の後に少年院の中を見学しました。お話を伺ってからだったので、少年の姿を間近で見たわけではないにも関わらず、日頃の少年たちの様子を想像することが出来ました。実際に施設の中を見学し、中学校の実技を行う教室と塾の個室が組み合わさったような場所だと思いました。

会議室に戻ってからの質疑では、2班に分かれて私たち学生と比較的年齢の近い法務教官の方々に直接、お話を聞くことが出来ました。ネットや教科書にはない情報を聞くことができ、少年に対しての愛を感じました。ネットや本を開くだけでは感じられない体験ができました。

施設内には漫画や雑誌はあるけれども、殺人を促す描写などは黒く塗っているというお話や、少年に対して指導する時には、愛を持ちながら感情的にならないというお話が印象に残りました。

法学部で学んでいる私たちでも、今回、初めて知ることがたくさんありました。まして、他学部の生徒や世間の人々は、少年院の設備や職員の方や少年についてどの程度の知識があるのだろうと思いました。少年の中には少年院にいた事を隠したがる少年も多いという話を伺い、隠したい理由の中には、世間から好奇な目で見られるということもあるのかもしれないと思いました。これは一種の差別だと思います。

少年の将来の選択肢を広げるための指導や、実際に卒院時に内定が決まっている少年が6割にのぼるというのは、少年の頑張りが報われるための素晴らしい制度が生み出した結果だなと思いました。

【法学部1回生 Y・O】