袴田事件に対する法務大臣の考え
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- 鈴木宗男君
鈴木大臣、今日、渡辺理事が四年ぶりに質問に立たれました。袴田事件について触れてくださりました。法務省は、袴田さんに対して法的な地位が不安定な立場によりという表現よく使いますけれども、結果は出たんですね。無罪なんですよ。ならば、もっと、私は、人間的な言葉、あるいは心にしみる表現で話をするのが当然でないかと、こう思うんです。
この点、大臣、いかがお考えでしょう。 - 国務大臣(鈴木馨祐君)
この点、先生との様々なやり取りをさせていただく中でも何回か申し上げたところでもありますし、今日、渡辺委員とのやり取りでも申し上げたところでございます。
まさに、死刑判決の確定ということからすれば、四十三年以上、本当に人生の大半の期間、そうした非常に不安な、そして不安定な、そういった意味ではですね、そういった状況に置いてしまったということ、その点は私も様々申し上げておりますけれども、それは大変申し訳ないことだと、これ、法務大臣としてもそれは当然思っているところでもございますし、そういった意味ではその点おわびを申し上げたい、そのことは私としても申し上げたいと、改めて申し上げたいと思っているところでございます。 - 鈴木宗男君
大臣、改めておわびを申し上げたいと言うならば、私は袴田巖さんを支えてきたのはお姉さんだと思います。お姉さん九十四歳ですね。私は、早くに、本人はもう拘禁状態で、お姉さんに言わせるとよく分からないという状況ですから、このお姉さんには、少なくとも、大臣、大臣自ら私はおわびをするのが人の道だと思うんですけれども、いかがでしょうか。 - 国務大臣(鈴木馨祐君)
そういったことで申し上げると、先ほど来申し上げておりますように、そこの点の申し訳ないその思いというものは様々な形で申し上げておりますけれども、当然、そこは適切な機会ということ、それもあろうかと思います。そういった意味においては、ひで子さん、このお姉さんであるひで子さんについてもやはり同じような思いを私どもとしても持っておりますので、そこは適切に考えていきたいと思います。 - 鈴木宗男君
大臣、袴田ひで子さんは、あした法制審にも呼ばれて意見を述べることになっております。
今の大臣の答弁を多として、できるだけ早く直接おわびの機会をつくりたいという理解でよろしいですか。 - 国務大臣(鈴木馨祐君)
そこにつきましては、これまでも、検事正ということでも、そこは検察の方でもそういった対応をさせていただいていると思いますけれども、法務省といたしましても、そういったところにおいてはしかるべく考えていきたいと思いますし、もちろん、その機会、いつであるべきなのか、そこは様々な議論もあろうと思います。そういった中で、法務大臣としての立場ということも含めて、そこは適切にしっかりと考えていきたいと思います。 - 鈴木宗男君
大臣、大臣が決断すればできることなんですよ。これ、誰とも相談する必要ないんです、もう結果の出ている話ですから。もう可及的速やかにそういう対応をしたいという理解でよろしいですね。 - 国務大臣(鈴木馨祐君)
もちろん、どういった場でという、これは、そこはこの場で申し上げることではないと思いますが、そこはしっかりと適切に判断してまいりたいと考えております。 - 鈴木宗男君
大臣は、よく考えれば真面目なんですね。もう一つ言わせてもらうならば、官僚のテーブルにのっている答弁です。もっと独自の、大臣、カラーを出してください。あなたのためになりますから。遠慮することないんです。社会から、国民から評価されることを私は言っているんですから。是非ともそこを、今大臣が私の可及的速やかということに対しては対応するという話でありますから、恐らく、これまた、大臣、大きな前向きの答弁をしたということで多くの人が私は評価されると思います。評価すると思います。
「人質司法」という言葉
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- 鈴木宗男君
次に、大臣、今日、福島委員からも人質司法についての話がありました。人質司法、そのやり取りがあったものですから、人質司法の定義を教えていただけますか。 - 国務大臣(鈴木馨祐君)
ある意味で、これは冤罪についてのやり取りということと若干少し重なるところもありますけれども、これが人質司法だとか、こういう状況は違うとか、そういったことでいうと、この捜査の在り方、やり方ということに直接的に私が評価するということになりますので、そういった意味において、これが人質司法だというそういった定義ということを我々として、法務省として、法務大臣として持っているということではないということで申し上げて、そこは御理解いただきたいと思います。 - 鈴木宗男君
大臣として、人質司法とはどういうことか、あるいは人質司法と俗に言われていることがあるか、どういうお考えでいるか、教えてください。 - 国務大臣(鈴木馨祐君)
例えばですけれども、そういったことで申し上げると、身柄の拘束によって自白を強要する、そういったことは当然あってはならない、それはそういったことで私どもも考えておりますし、人質司法はどういうことを、どういう定義なのかということではなく申し上げると、そういったことは、私どもとしてはそういった手法を取るということは考えていないということでございます。 - 鈴木宗男君
福島委員も触れましたけれども、大川原化工機事件で尊い命が、いわゆるお医者さんにも診てもらえることなく命を落とした、これも大きく社会問題にもなるぐらい私はハレーションがあったと、こう思っていますね。
そういった意味では、今の大臣の答弁、現実的ではないんではないんでしょうか。世の中に人質司法という、じゃ、言葉があって、大臣も、人質司法という言葉が使われて、そういう認識を持っていろいろ議論をされているという見解でいいんですね。 - 国務大臣(鈴木馨祐君)
まず、法務大臣としてということで御答弁せざるを得ないものですから、そこは御理解いただきたいと思うんですけれども、個々の事件ということでのそういった評価ということは、申し訳ありませんが差し控えさせていただきたいと思いますが、先ほども申し上げましたように、やはり、日本の刑事司法制度の中で、それはそもそも立て付けとして、身柄拘束によって自白を強要する、そういったものとはなっていないものであります。ただ、実際にそういったこと、当然これはあってはならないわけで、そこは「検察の理念」等々でもあるように、そこは検察の現場において、しっかりとそういった国民の信頼、これを失墜するようなことがないようにきちんとこれはやっていただきたい、そのことを私は常に法務大臣としてその指揮下にある検察に対しても申し上げているところでもありますし、そういったことをしっかりと私は期待をしたいと思っております。 - 鈴木宗男君
大臣、たまたままだ大臣になって半年ぐらいですわね。そこで、大臣、人質司法という言葉は昨日今日始まったわけじゃないんです、古くからあるんですよ。福島委員も言ったように、自白すればすぐ出れるんです。自白しないと出してくれませんよ。これ、森本局長、首かしげているけれども、私が張本人ですから。
田中角栄先生、五億円もらっても、認めたら二十日で出ています。辻元清美さん、国民の税金を二千万も詐欺しても、認めたら二十日で出ています。鈴木宗男、四百万で捕まって、そのお金は全部届出していますよ、政治資金で。それを検察はあっせん収賄なんというややこしい、賄賂ならば分かりますよ、あっせん収賄なんて全く分からない話で私を捕らえて、私は四百三十七日いたんですよ。
同時に、検事から言われましたよ。認めたらすぐ出れますからって。認めないと出してくれないんです。家族接見も禁止ですよ。これを人質司法と言うんですよ。私本人が経験しているんですから。同時に、谷川恒太という当時の副部長は私にそう言っているんですから。大臣、私は事実を言っているんですよ。
これ、委員の皆様方もよく聞いてください。何も世間話や報道の話を言っているんじゃなくて、私自身、検事から言われた言葉言っているんですよ。おまえたち、国策捜査だなと、こう言ったら、谷川恒太副部長、言いましたね、はい、我々は権力を背景にしておりますから、そう受け止められたらそれで結構ですと言いましたよ、森本さん。
大臣、これが事実なんです。私は正直に生きてきたし、正直に物を言ってきているんです。だから、今があるんですよ。私がいいかげんな政治家ならば、大体、過去の政治家でも、逮捕された段階で終わっていますよ。私が長く付き合っている人は、私の気持ちだとか私の行動を知っているから、私は今こうしてこの場に立つことができる。現実に人質司法があるんですよ、大臣。そういう人ごとみたいな話はしないでください。
そこで、私は、委員長にお願いしますけど、この国会中にまとまった時間で、委員会、一回セットをいただきたいと思います。これ十五分ぐらいですと、やっぱり中途半端で終わりますから、各会派それぞれ三十分、与党は一時間取ってもいいですから、堂々たる議論をして、今、特に、今日の委員会で問題になったように、袴田事件、あるいは大川原化工機の事件、プレサンスの事件、冤罪がだんだん出てきている、どんなやり方であったかというのは明らかになっているわけですから。
大臣はいつも個別案件と言うんですよ。無罪確定している事件で、今問題になっているのは国賠の話なんですから、次元が別なんですから。この点、是非とも、委員長、まとまった時間を取って、ここは記録に残しておくのが、逆に参議院の法務委員会の権威だと、こう思いますので、各委員の皆さん方の協力もいただきたいと思います。
法務大臣も、やっぱり歴史に名を残すぐらいの気持ちで、せっかく任に就いた以上は、私は、やっていただきたいと。逆に、若い大臣がゆえに私は期待しているんです。何もあなたを責めているんじゃないんです。その官僚のペーパーに乗って答えているのでは意味ないんですよ。選挙で選ばれた大臣なんですから、国民の目線というか、国民の思いというものをしっかり受け止めてやった方が、大臣、あなたがあしたにも大臣辞めるあるいは政治家辞めるというなら別ですよ。十年先、二十年先見て、あのときやっぱり、しっかり国民目線で、弱者の立場で、そして正義は正義だ、これを認めた大臣がいたという、私は、姿勢と結果を残すことが鈴木大臣の将来の道につながっていると思うんですよ。
ここら、大臣、冤罪とこの人質司法、まさに今喫緊の課題となっておりますから、いま一度これについて大臣の心ある答弁をお聞きしたいと思います。 - 委員長(若松謙維君)
時間が来ておりますので、簡潔にお願いいたします。 - 国務大臣(鈴木馨祐君)
大変温かい御指導をいただいたところと私も思ってもおりまして、それは大変感謝をしたいと思います。
その上で、私も政治家個人として、それは当然、国民の皆様方、様々な思い、こういったところに寄り添っていく、当然のことながら、つらい立場の方々にしっかり寄り添っていく、これは当然私もそういった信念でやっております。
ただ、繰り返しで申し訳ないんですけれども、やはり法務大臣として、当然、私は衆議院議員ですから、参議院の場で答弁させていただいているのは当然法務大臣として、これは行政府として答弁をさせていただいております。そういった中においては、やはり私は、三権分立の中で、司法の様々な判断に影響を与え得ること、これは、やはり私は、法務大臣の立場では自重するべきだし、そこは自ら規律する必要があると思っております。そこの点は是非御理解をいただきたいと思いますし、そういった中で、様々この委員会でも御指導いただいております。そういったこともしっかりと踏まえながら、適切に考えていきたいと思います。 - 鈴木宗男君
終わります。