立命館大学IPJボランティアでは、9月8日に京都地方裁判所を訪問しました。裁判傍聴後、庁舎見学もさせていただきました。執筆者の私を含め、初めての裁判傍聴を経験したのは5人中3人(全員一回生)。貴重な経験をさせていただいた一日でした。
裁判所に入るや否や、手荷物検査が始まりました。金属探知機を使用した検査で、裁判所の厳かな雰囲気を感じました。電子機器や飲み物、鍵などを全てトレーの上に出し、いざ裁判所の中へ…。裁判所職員の方の誘導に従い、携帯電話の電源を切り、法廷に入りました。
今回、私たちは詐欺と窃盗に関する刑事裁判を傍聴しました。刑事裁判の手続には大きく分けて3つあります(順に、冒頭手続・証拠調手続・弁論手続)。そして、これら3つの手続を踏まえ、被告人に判決が宣告されるという仕組みになっています。私たちは、冒頭手続と弁論手続を傍聴しました。冒頭手続では、人定質問、検察官の起訴状朗読につづき、裁判官が被告人に黙秘権の告知を行っていました。日本国憲法38条では、供述拒否権(黙秘権)が保障されていて、裁判官はこれを被告人の権利として告知していました。
私たちは、大きさの違う法廷を行き来する形で裁判傍聴をしました。傍聴席には、事件に関心を持つ方が15~20人ほど集まっていました。裁判官、検察官、弁護士が一人ずついて、
被告人は警察官に挟まれる形で座っていました。裁判官が座る席は、一段高くなっていました。そのため、被告人や証言台に立つ人の心理的な負担は大きいものなのだろうと感じました。
裁判傍聴後は、別の法廷に移動し、裁判所職員の方から刑事裁判の手続の流れや裁判員制度についてのお話を伺いました。そして、最後には実際に裁判官・検察官・弁護士や被告人が座る席に法服を着た状態で座らせていただきました!
ところで、法服の色はどうして黒なのでしょうか。一説によると、法服の色が黒色とされたのは、黒色が他の色に染まることはないという点で、公正さを象徴する色として最適であると考えられたためだそうです。また、裁判に携わる人の中でも法服のデザインが異なることが興味深く感じました。
裁判傍聴は、予約なしで気軽にすることができます。裁判の途中で入退室することもできるので、この記事をご覧になって下さっている皆さんもぜひ、裁判所に足を運んでみてください。
立命館大学IPJボランティアの様子は、XとInstagramで発信中です。私たちの活動に少しでも興味を持っていただけると嬉しいです。こちらのフォローもどうぞよろしくお願いします!
立命館大学1回生 M.M