台湾イノセンス・プロジェクト訪問記

TIP Officeでメンバーの皆さんと記念撮影

はじめに

 8月中旬に、台湾イノセンス・プロジェクト(TIP)のオフィスを訪問しました。今年3月にアメリカで開催されたイノセンスネットワーク大会で知り合ったTIPのメンバーに会いにいこうと思い立ち、旅行を兼ねて台湾を訪れました。TIPの活動や今回のオフィス訪問について少しご紹介します。

台湾イノセンス・プロジェクト(TIP)について

 TIPは、2012年に設立され、これまでに14件の支援事件で再審無罪を勝ち取っています。弁護活動を通じた冤罪被害者の救済のほか、冤罪問題の研究や法制度の改革に向けた活動、冤罪関連の書籍の翻訳、講演会等のイベントの主催など、冤罪問題に関して多岐にわたる活動を行っています。私が台湾を訪れた1週間前には毎年恒例の一大イベントが開催されました。国内やアメリカから様々な分野の専門家を招き講演を行うという内容で、大盛況だったと聞きました。いつか私も参加したいと思っています!

TIPオフィス訪問

 TIPのオフィスは、台北市内のビルの7階にあります。訪問した時、数名の職員のほか、インターンの学生の皆さんが働いており、快く私を出迎えてくれました。

 まず、オフィスを案内していただきました。日本語を勉強しているというインターンの方の力をお借りして、説明を受けました。作業用のデスクスペースや資料室、会議室を見せてもらいました。非常に充実している印象を受けましたが、もっと広いオフィスがほしいとのこと。オフィス中の壁や棚には、雪冤者の方々が作成したアート作品が沢山飾られていました。TIPは依頼者の雪冤後の支援にも力を入れており、これらの作品は、TIPが依頼者との間で築いた素敵な関係性を物語っていました。

 次に、お互いの組織の活動について共有する時間を設けました。支援事件の審査のプロセスや組織構成、最近の活動内容、活動への学生の関わり合い方、活動に伴う課題などを共有しました。私自身の活動にとっても参考になるお話が沢山あり、非常に有意義な時間でした。その後も、イベントのために作成したというカードゲームをプレイさせてもらったり、TIPが翻訳した書籍を見せてもらったりと、TIPオフィスを堪能しました。

感想

 アメリカでTIPメンバーに会った時に彼女らの熱意に感銘を受け、すっかりTIPファンになった私は、今回の訪問を待ち望んでいました。「事務局長の羅先生だ!」「SNSでよくみる会議室だ!」といったミーハー(?)な喜びもありました。そしてなによりも、海の反対側で冤罪をなくすために日々奔走している方々に接して、「自分も頑張ろう!」と奮い立たされました。IPJ学生ボランティアとして私ができる最大限のことをしていきたいと思います!オフィスで私を迎えてくれたTIPの皆さん、感謝!

〈神戸大学法科大学院2年次 冨田大貴〉