京都女子大学IPJ学生ボランティアは、11月21日(木)に大崎事件の再審弁護団の事務局長をされている、鴨志田祐美先生の事務所にうかがい、聞き取り調査を行いました。
大崎事件とは、1979年に鹿児島県にある大崎市で発生し、長兄の妻であった原口アヤ子さんが義弟である四郎さん(仮名)を殺害し、死体を遺棄したとして殺人と死体遺棄の罪で起訴され、有罪判決を受けた事件です。
私たちは、事前に資料を読み込み、メンバー内でミーティングを重ね、疑問点を整理した上で聞き取りにのぞみました。
質問事項は、四郎さんが殺害されたとされる前の出来事についてのことから、死因の鑑定に関すること、共犯者とされる人たちの自白の変遷についてのこと、弁護団の現在の方針に関するもの、司法におけるジェンダーバイアスと再審制度の改革に関することなど、多岐にわたりましたが、鴨志田先生は、それぞれの質問に対して詳しく丁寧に答えて下さり、とても有意義な時間となりました。
聞き取りに参加したメンバーからは、
「警察の思い込みや決めつけで、思い描いたストーリーに当てはまるように、捜査・取調べを行ってしまったことが、大崎事件の最大の問題点であることがわかりました。」
「解剖の結果について、資料だけでは理解するのが難しい部分もありましたが、先生がわかりやすく要点をまとめてお話してくださったので、理解することができました。」
「ジェンダーバイアス等、ジェンダーの問題の難しさを改めて実感しました。」
などの感想がありました。
12月15日(日)に京都女子大学で開催されるシンポジウム「すべての人に公正な司法を~えん罪事件調査を通じて~」(R6年度らしつよチャレンジ採択事業)でも、この経験を活かして準備を進めていきたいです。
(京都女子大学4回生 Y・O)
シンポジウムのお申し込みはこちらから
(参加費は無料ですが、資料等の準備の都合上、事前のご登録をお願いします)