2025年6月7日に、シンポジウム「もう待てない!冤罪犠牲者救済 再審法改正をめざす兵庫県民集会」が神戸市で開催されました。このシンポジウムは、再審法の改正を目指し、再審法の課題点について学び、兵庫県からも声を上げるためのシンポジウムです。再審法改正について改めて考えるよい機会であると思い、私も参加いたしました。
シンポジウムでは「オレの記念日」のカメラマンを務めた池田俊己さんのスピーチや、東住吉事件の冤罪当事者の青木恵子さんのお話、さらにIPJ事務局長の笹倉香奈先生による再審の課題についての講演を聞くことが出来ました。
私は、青木恵子さんの「みなさんは、冤罪被害者の気持ちがはっきりと分かるわけじゃない。でも私にはわかります。だからこそ私は被害者の気持ちを伝える役目がある。」という言葉がとても胸に残っています。青木さんは自らが冤罪被害者となった経験があります。だからこそ、きっとわかるものがあるのでしょう。それを世間に伝えるために、雪冤された今でも日本各地を周り、活動を続けている優しさ、そして心の強さに私も心を動かされました。
今、冤罪被害者のために私たちが出来ることは何があるでしょうか。私は、「私自身が多くの正しい知識を得て、問題をしっかりと認知すること」、そして「多くの人に再審法の課題について知ってもらうため広報を行うこと」だと考えています。取り調べや再審など、刑事司法には未だ大きな問題点があります。しかし残念ながら多くの問題点は、世間的にはあまり知られていません。そのような現状を変えるため、これからもIPJのボランティアとして活動を行いながら知識を得て、自分の周囲の方から少しずつでも認知を広めていきたいです。
【甲南大学2回生 近藤康介】