新年のご挨拶

 科学的・客観的証拠をもとにえん罪を晴らすことを目指す有志が集まり、無償の支援活動を開始してから、今年1月で6年9ヶ月になります。私達は、科学の視点から捜査手法や司法制度の改革に大きな影響を与えている米国の「イノセンス・プロジェクト」をモデルとしていますが、このような活動が日本で受け入れられるのか見えないところがありました。

 しかし、えん罪を訴える方々から数百件の支援の申し込みがあり、その中のごくわずかではありますが、支援決定をした2つの事件で無罪が確定しました。これらの成果はマスコミ等で取り上げられ、私達の活動が日本社会に受け入れられつつあることを実感しました。

 さらに昨年は、安定的な組織運営のための法人化を目指し、その費用をクラウドファンディングで募りました。その結果、短期間に当初の目標額を大きく上回るご寄付を頂きました。これだけの大きな反響があったことに驚きつつ、ご寄付を頂いた方々に深く感謝いたしております。同時に、私達への期待の大きさと責任の重さも痛感しております。

 私達は、皆様の期待を受け止め、科学の視点に基づいてえん罪を晴らし、そして同じ間違いをしない司法を実現するための活動に取り組んでまいります。引続き皆様のご支援を何卒よろしくお願い申し上げます。

イノセンス・プロジェクト・ジャパン代表 稲葉光行