Winny事件が起きた時は幼かったので、当時のニュースなどは覚えていません。しかし、「殺人に使われた包丁を作った職人は逮捕されるのか」というフレーズに惹かれて、映画館に足を運びました。
映画を見ている中で強く感じたことは、今でこそ、このような事件がおこりやすいのではないかということです。現在、デジタル機器の普及により、誰もが開発環境、開発物にアクセスできるようになりました。それに伴って、Winny事件のような、善意で作ったものが悪用されること、または重大な結果が引き起こされる可能性は高くなっていると考えます。それにも関わらず、この事件があまり知られていないことに怖さを感じました。誰もが新しい技術に挑戦できる社会に進歩しても、その挑戦しようとする気持ちを萎縮させてしまうような状態であれば、何も成長できないと思います。
この映画には、法律を学んでいる人たちはもちろん、新しいものを生み出すことが好きな人も引き込まれると思います。これまで「えん罪」と聞くと「やってもいない…疑われた」という事件を思い浮かべてきました。しかし、Winny事件は、「そもそもこの行為は犯罪なのか」という事件性を争うタイプのえん罪事件であったため、いつもと違う視点から考えることができました。
三須 愛子(龍谷大学4年生)
龍谷IPJの別のメンバーが試写会に参加した際のレポートはこちらから👉「映画『Winny』の試写会に参加してきました!」