一般財団法人インセンス・プロジェクト・ジャパンを設立しました!

法人化にあたってのご挨拶

この度、イノセンス・プロジェクト・ジャパン(IPJ)が、一般財団法人として新たに出発することになりました。2016年4月に活動を開始して以来、数百件の支援申込を受けてそのうち9件について支援を開始し、2件について無罪判決が確定し、現在4件について支援中です。

 IPJは、DNA鑑定や供述の心理学的分析等の科学的方法によってえん罪の救済を図ることを目的として、司法実務家、法学者、心理学者、情報科学者等の専門家有志が無償でえん罪救済に取り組んでいる日本で唯一の民間組織です。昨年の秋に、これまで懸案であった法人化を目指してクラウドファンディングを立ち上げたところ、予想を大きく上回る賛同を得、IPJに対する関心と期待の大きさをあらためて自覚するとともに、資金的な基盤を確立できたことから、財団法人としての活動を開始することになったものであります。

 私は、本財団法人設立に当たって、その理事長に就任致しました。38年間裁判官をした後、現在弁護士をしております。裁判実務に携わる中で、証拠評価の難しさを痛感し、それが適正になされることを求めてIPJの活動に参加してきました。同時に、えん罪が生まれてしまった場合には、その原因がどこにあるのかを解明して、同じ過ちを二度と繰り返さないようにする活動も不可欠だと考えています。IPJは、アメリカ合衆国をはじめとするイノセンス・プロジェクトのネットワークにも参加して、この二つの目的達成のために邁進して参ります。

 皆様からのご支援を期待しております。

一般財団法人 イノセンス・プロジェクト・ジャパン 理事長 石塚章夫