【学生ボランティア(龍谷大学)】学園祭で人質司法アンケートを実施しました(2)

 龍谷祭(学際)には、多くの方に足を運んでいただきました。本当にありがとうございました。龍谷IPJでは初めての試みだったため、時間的にもかなりタイトなものとなり、無事に当日を迎えられるか不安でしたが、メンバーが力を合わせて無事に終了しました。

 さて龍谷祭では「人質司法に関する知識調査」と題して、逮捕された方の拘置所での過ごし方などに関するクイズを出し、来場した方々に回答していただきました。来場者は3日間で300人に迫り、うれしい悲鳴でした。高校生の方、法学部、法学部以外の大学生、一般の方など、様々な方にご回答いただきました。質問と回答から、いくつかご紹介します。

 まず、「逮捕された人はどんな人?」という質問項目です。回答の選択肢として、以下の4つを用意しました。
①逮捕=犯罪者 ②逮捕=ほぼ犯人 ③逮捕=怪しい人 ④逮捕=まだどんな人かわからない
3番や4番を多くの方が選びました。

 他には、一日の平均取調べ時間や1つの事件における最長の身体拘束期間についての質問も作りました。平均の取調べでは7時間以上と答えた方が多く、中には12時間と答えた人もいました。身体拘束期間については30日前後とする回答が多くありました。

 このアンケートを通じて、皆さんと一緒に考えたいと思ったことがあります。逮捕された段階ではまだ怪しい人?または、どんな人かはわからない?そんな人に30日前後も身体拘束を強いてもいいのでしょうか。私たち大学生には、単位の危機が訪れるでしょう。会社員なら、印象の悪さから事実上クビになるかもしれません。さらに日本の労働時間は1日8時間が基本ですが、警察、検察から8時間も取り調べを受けることを想像するとどうでしょうか。

 アンケートに回答した後に、「何となく…」、「わからないけど…」で選んだ選択肢が実際の運用と同じなのかそれとも違うのかを考えてもらいたいと思い、解説を公開しました。また、疑われる立場になったときのことを想像してもらえたら…
ふと思い出す程度で構わないので、頭の片隅に今回の記憶を残してもらえたらなと願っています。

 最後になりましたが、文化祭に参加しようと提案してくださった先輩や先生。文化祭まで時間がないにもかかわらず、寝る間も惜しんで一緒に準備をしてくれたメンバーのみんな。端の教室にも関わらず足を運んでくださった方々。このようなことを企画運営できるのは、龍谷IPJに携わっている皆様のおかげです。この場を借りて感謝申しあげます。龍谷IPJはこれからもパワーアップしていく予定です。これからもご指導よろしくお願いします。

(龍谷大学3年生S・K)