京都女子大学IPJ学生ボランティアでは、自分たちで調べて関心をもった事件について、独自の学習会を行っています。今回は、えん罪の疑いのある、ある痴漢事件を取り上げ、事件を担当した弁護人であり、IPJのメンバーでもある池田先生への聞き取りを行いました。
この事件では、電車内において、成人男性が、15歳の少年の陰部付近を着衣の上から右手で触れたとされています。
私たちは、事前に資料を読み込み、疑問点を整理した状態で池田先生の事務所を訪問しました。そして池田先生から事件についてのお話をうかがった後、様々な質問に答えていただきました。
聞き取り調査によって、少年の証言や行動、現行犯逮捕のために同乗していた警察官の証言に不自然な部分があることがわかりました。証言通りだと、犯行ができたのか、被告人が肩にかけていた鞄が落ちないのか、満員電車の中で「逆『く』の字」の体勢をとることが本当に可能なのかを疑問に感じました。これらの点については自分たちで実験をして確認してみようと思います。また、被害者の周りの人に聞き込み調査をすることは二次被害も招きかねないため、調査は慎重に行う必要があることも学びました。
(京都女子大学3回生 佐野綾香)