2025年9月4日に関西学院大学法学部ご出身の弁護士・相原健吾先生のご協力を得て、神戸合同法律事務所を訪問し、伝聞証拠に関する勉強会を開催しました。
本勉強会では、学生間の事前学習において生じた疑問点について、相原先生とディスカッションを行いました。その中で、321条1項2号書面についても丁寧にご説明いただき、伝聞例外としての位置づけや実務上の扱いについて理解を深めることができました。実務上では328条の弾劾証拠の登場率も低くはなく、328条の弾劾証拠がどのような場面で提出され、どのような役割を果たしているのかについても具体的に触れていただきました。実務家の視点からその重要性や運用の実態を伺えたことは非常に貴重であり、証拠法の理解をより立体的なものにしてくれる内容でした。このような、お話を伺えたことで一層有意義な時間となりました。これらのお話を通して、学問と実務とでは、重視される論点や実際に問題となる場面に相違があることを実感しました。特に、刑事訴訟法321条1項2号のうち、供述不能(前段)の要件を満たす事例は少なく、実際には相反供述(後段)が用いられる場合が多いということでした。
この件に関して、当事者である検察官が作成する2号書面が、同じ当事者である弁護人が作成する3号書面よりも緩やかな証拠採用要件を定められている点に疑問を持ちました。さらに、検察官面前調書の内容が法廷証言と異なる場合における特信性の判断について、判例法理のもとで一定の判断枠組みが形成されていることを前提として、その解釈や運用の難しさを改めて感じました。
加えて、被疑者取調べへの弁護人立会いについてもお話を伺いました。立会いを具体化するにあたっては、現在の取調べ実務との関係や、弁護活動の在り方全体をどのように捉え直すのかが問題になることが示されました。この指摘から、単に弁護人立会いを実現するだけでなく、実務全体との関係を踏まえて考慮する必要があると感じました。もっとも、弁護人立会いをめぐる議論は、既存の取調べ実務を当然の前提とするのではなく、黙秘権や防御権をいかにして実質的に保障するかという観点から捉え直されるべきものともされます。先生の指摘を踏まえつつ、この点については今後も意識して考えていきたいです。
また、上記のお話に加え、刑事司法実務と関連して、大学の授業ではなかなか聞くことのできない貴重なお話を伺うことができました。検察官と弁護人が対立するばかりではなく、場合によっては協力し合うこともあるとのお話は特に印象的でした。 懇親会では、相原先生がこれまでどのように弁護士として歩んでこられたのかをお話ししていただき、努力は必ず結果に繋がるのだと強く感じて前向きな気持ちになりました。お話の中で相原先生と現在交流のある弁護士の方々についても触れていただき、法曹界がより身近に感じられました。勉強会と懇親会を通して、多くの学びを得た一日になりました。
このような貴重な機会を設けてくださった神戸合同法律事務所の皆さま、そして私たちの疑問に真摯に向き合い、新たな学びを提供してくださった相原先生に、深く感謝申し上げます。
関西学院大学 3年生 U.M/2年生 F.R
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